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無職の雑記

Garbage in, garbage out.

Courseraで政治哲学の講義を聴いた

インストラクター

  • 先生は、イェール大学のイアン・シャピロ先生。「アメリカ政治理論の重鎮」らしいです(今検索して知った)。59歳なんですね。講義映像はモノクロなんで70くらいのジジイかと思ってたよ。

シラバスとその週の主要な登場人物。

感想

  • 全体として恐ろしく勉強になった。以下、ザラザラと感想を。

  • アイヒマンの映像なんか初めて見た。確かに「banal」だなあ、とか。変態にも見えるが、隣の家のふつうのお父さんにも見えるっていう。

  • ロックやホッブズにとって「三角形の内角の和は180度」と「政治的正統性(political legitimacy)は同意(consent)に基づく」というのが、同じ確実性を持っていたとか、すごく意味がわからないことも教えてもらった(つたない英語力で理解した限りはどちらも「規約による真理」だからだそうです)。

  • 功利主義の議論を経済学(パレート)に引き寄せて理解するのも新鮮だった。シャピロ先生が、「効用の個人間比較を排し、妥当に言えるのはせいぜいパレート最適の範囲のみである、とすることで、古典的功利主義は『defangされた』(牙を抜かれた)」的なことを確か言ったのだけれど、それがすげえ印象に残った。「defang」って単語、一生忘れないと思う。

  • またマルクスにしたって彼がたわごとを言っていたわけでもないんだな、ってのも理解できた。普通に考えてアダム・スミスのピン工場の労働は労働者にとっては辛いもの。それを彼は「疎外」と呼んだんだね。底辺職を辞めて現在無職の私にとってそれは切実に響くものだ。

  • 更に、ロールズなんかは入門書でたまに読むことがあったけど、ノージックとかマッキンタイアなんて名前以外に全く聴いたことがなかった。その議論を知ることができた。

  • 他にも名前も聴いたことのなかったような思想家について、色々聴けた。これがタダなんだから、いい時代だよなあ & 半端ない。もちろん全編英語ですが、字幕さえ読めれば何とかなります。字幕を読むにはTOEICで800点くらいあれば、あとは好奇心次第で何とか成ると思う(私もそんなもんなので)。

  • あと、講義に生徒(役)が男女二人登場するのだけれど、彼らの利発っぷりにも感心する。私は大学に行ったことがないんで、大学の学生ってこんなか、と思うと、すげえなと思う。で、今からでも大学に行きたくなる。(お金があったら、通信の大学に行きたいんですが、厳しいかなあ)。

  • 物凄く勉強になったので、シャピロ先生のこの講義と同じタイトルの著書を、「いつか読む」ことにした。

The Moral Foundations of Politics (The Open Yale Courses Series)

The Moral Foundations of Politics (The Open Yale Courses Series)