無職の雑記

Garbage in, garbage out.

はさみ

  • 朝食、コーンフレーク。コーンフレークは、サートンの『82歳の日記』を読んでいたとき「仮にインフルエンザとかで外出困難になった場合何も食うものがなく死ねる」と思ったから、保存食として買ってみたのだが、結局ルーティーン的に食べることになってしまった。

  • サートンは82歳なのに真冬には氷点下20度にもなるような海辺の家でひとり暮らしをしていた(他の人の補助に大いに頼りつつ)。その翌年にサートンは亡くなっているし、単純に年齢的にいっても老いがあるのは当然なのだが、彼女はその日記の後半のある日、こんなことを書くーー「柄の長いはさみを自分がすでに[重くて]持てなくなっていることに気づく」。記憶からの引用なので正確じゃないけど、そんなことに気づく瞬間がありうると思ったことがなかった。

82歳の日記

82歳の日記

カミュの手帖

太陽の讃歌―カミュの手帖1 (新潮文庫)

太陽の讃歌―カミュの手帖1 (新潮文庫)

  • アルベール・カミュの創作ノート兼日記のような本。自分がパラパラしたのはこの文庫でなく分厚い辞書みたいな1巻本だが。巻末の年表によるとカミュは学生時代、サッカーチームに所属しており、ポジションはゴールキーパーだった。

  • 『異邦人』と翻訳されている小説の英訳のタイトルは『The Stranger』だ。「ストレンジャー」。これは、この本を読んで知ったわけでないけど、ほとんど『異邦人』って小説の意味合いを丸ごと塗り替えるくらい、自分にとっては驚きだった。そして、フランス語の原題の適切な訳なんて分かりようがないが、多分、「ストレンジャー」が語感として正しいのだとそれを知って以来勝手に思い込んでいる。

  • この本を飛ばし読んでいく中で思ったのは、多分、カミュなんかの文学を要約するキーワードとしての「不条理」って、「社会で真っ当に機能することの馬鹿らしさ」みたいなことだよなあ、と。もちろんそれは戦中戦後の混乱が反映されたものでもあるだろうけど、ともかく今でいえば、phaさんとかとあんま変わらんのではなかろうか。「気分」という点でいえば。

人間が望みうるもので、貧困以上によいものがあるだろうか? ぼくは悲惨について言っているのではないし、現代の労働者の希望のない生活のことを言っているのでもない。しかしぼくは余暇における活動の可能性を残す貧困以上に、なにを望んだら良いかわからない。(p.232)

広告を非表示にする