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無職の雑記

Garbage in, garbage out.

『科学を語るとはどういうことか』

  • 物理学者の須藤靖さんが、科学哲学者の伊勢田哲治さん相手に、(科学)哲学なんて300年も前の、現代物理学の水準から見れば退屈で稚拙でしかない問題設定を、単に難しい用語で意味ありげに語っているだけの、何の新しい知見も提出できないものなんじゃないですか。そんなものだったら廃業したら良いと思うんですがと、真正面から迫る。それに対して、伊勢田さんは(科学)哲学における問題設定や興味の持ち方が、どう科学者とは異なるかを非常に粘り強く説明し続ける。それに対して須藤さんが更に粘り強く、やっぱりナンセンスだと思う、特に科学(物理学)の膨大な蓄積を考えた場合、単なるものは言いようみたいな事柄について小難しく語っているだけに聞こえる、と切り返す。それに対して伊勢田さんが、というのを、本当に延々と続けている本。

  • すげえ。対談って概して慣れ合いなのだが、この対談はあまりにガチで、延々としたすれ違いで、そのすれ違いの中、説明を試み続ける伊勢田さんと、噛みつき続ける須藤さんの、異様な体力。読んでる方が疲弊する。でもこれは本当に読んでよかった。オススメ。